「奨学金」とは何なのか。日本の金は何に消えているか。

奨学金

どうも、奨学金1500万プレイヤー阪大生のPEN(@PENwitmi)です。

 

私は、家庭からの支援が一切無い苦学生です。

奨学金によって生かされていると言っても過言ではありません。

 

今回は、改めて日本の奨学金問題について、お話したいと思います。

自分自身の立場だからこそ、見える視界があると思うのです。

 

何故今、奨学金問題が起こっているのか。

奨学生は何に怯えているのか。

そして国の財源はどこに消えているのか。

私の知りうる範囲で、お話します。

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日本の奨学金

貸与型としては優秀な奨学金

私自身は「奨学金タタキ」をするつもりはありません。

日本では給付型(返済不要)ではなく貸与型(要返済)がメインですが、貸与型としては優れているからです。

 

日本の貸与型奨学金の金利は、民間のローンなどに比べて遥かに低金利であり、学生ローンとしては最強のスペックを有しています。

その金利は年々低下しており、なんと現在では0.01%です。

参考リンク
>>平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率|JASSO

 

他国の貸与型奨学金はより高金利であるために、より低金利な別のローンへの借り換えなどが浸透してきています。

日本の場合、0.01%よりも更に低金利なローンは、まずビジネスとして成り立たないでしょうから、借り換えという選択肢は起こりにくいです。

 

滞納すると転じて地獄

金利0.01%の奨学金を踏み倒されては、どんどんマイナスが発生していきますから、JASSOは取り立てもしっかり行っているんでしょう。

 

奨学金という名前が付いていますが、3か月滞納するとブラックリスト

つまり個人信用情報機関に登録されます。クレジットカードや住宅ローンなどが使えなくなるわけですね。

 

6か月滞納すると、延滞金が発生します。

こちらには遠慮なく10%の金利がかかっているので、滞納側としては一気にお金が厳しくなるでしょう。

また取り立ても、業務委託先の債権回収会社から行われるため、電話などに怯えることになります。

 

9か月滞納すると、裁判所への支払い督促申し立てが行われたりという、法的措置を取られます。

 

返還減額、返還猶予を申請できる

取り立ての話だけ聞くと、サラ金と大差ないように感じてしまうかもしれません。

しかし、あまり知られていませんが、奨学金の返還にはきちんとサポートがあります

 

月々の返還が難しいときには、その旨を申し出れば、猶予をもらえることがあるのです。

きちんと申し出をしていないと、制度の対象にはなりません。

放置していると、先ほどのような措置を取られてしまうので、早め早めの相談が必要です。

 

参考リンク
>>返還が難しいとき|JASSO

 

日本の教育のお金事情

高い授業料と、低い支援・補助

はっきり言って、日本人が日本の大学に通うのは、個人負担が非常に大きいです。

 

国立大学の授業料は年間で約54万円。

授業料以外にも、教科書などの費用が掛かります。

家からの距離によっては通学費もかかりますし、下宿すれば生活費は大きく跳ね上がります。

これらの費用に対して、公費はほとんど投入できていないと言ってもいいでしょう。

 

本山勝寛さんの『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』によると、

ノルウェーなど北欧諸国は、大学などの高等教育の私費負担10%以下

OECD加盟国平均は30%

日本では66%です。

 

OCEDの報告書「図表でみる教育2017年版」によると、2014年時点での日本における教育機関に対する教育支出の私費負担の割合は、就学前教育54%、初等・中等教育8%、高等教育66%、全教育段階28%だ。OECD加盟国の平均では、それぞれ18%、9%、30%、15%となっている。各国と比べると、初等・中等教育の私費負担の割合は低いが、就学前教育と高等教育の私費負担がかなり高いことがわかる。
本山勝寛さん『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』

 

諸外国では、授業料が高いが支援が充実しているか、そもそも授業料などが公費で賄われていることが多いのです。

(アメリカでも奨学金問題が起こっているので、一概には言えませんが)

 

もっとよく知りたい方は、ぜひ『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』を読んでみてください。

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変わった社会と、変わらない制度

日本の大学は、個人負担をメインとしています。

それは、元々大学は裕福層が通うものだったからです。

 

大学で高等教育を受けるのは、個人の選択の自由。

だから、自分で負担しなさい、という考えでできあがった仕組みです。

 

しかし、今の世の中は、正社員として就職するためには、大学卒業であることが求められている時代です。

つまり、もはや大卒が当たり前

時代が変わっているのに、制度が追い付いていないのが現状でしょう。

 

しかし、今日において、大学進学率は52%、高等教育進学率は80%にも上昇している。勉強ができて経済的に余裕のある限られた家庭だけでなく、ほとんどの家庭が高等教育に進学するのが当たり前の時代になった。にもかかわらず、高等教育の公私費負担の割合はほとんど変わらないまま教育政策が維持されているため、そのひずみとして、貸与型奨学金の貸与者急増というかたちで、課程の私費負担がカバーされてきたというのが実態だ。
本山勝寛さん『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』

 

学費以外にもお金はかかる

「学生生活費」という言葉があります。

これは、学費と生活費の合計のことです。

 

授業料や教材費以外にも、学生として生活をするにはいろんなお金がかかります

私のように事実上両親がいないような苦学生だと、学費だけ支援があっても、学生を継続するのは難しい。

 

国立大学で下宿生の場合、年間の学生生活費は174万円です。

私立大学で下宿すると、249万円にもなります。

 

こちらについては、「学生生活費と一人暮らし(下宿)の費用」の記事で詳しく紹介させていただいています。

学生生活費と一人暮らし(下宿)の費用
どうも、奨学金1500万プレイヤー阪大生のPEN(@PENwitmi)です。 この記事では、学生生活費について解説しています。「大学生活ってどれくらいお金がかかるの?」「下宿すると、どれくらい費用が変わるの?」という方のための記事です。 ここで大きく影響...

 

日本の金は何に消えている?

平成最後の夏期講習

奨学金や教育費以外にも、様々な社会問題が日本にはあります。

果たして国は、これらの社会問題に公費を投じているのか、気になるところです。

 

そこで、こちらの動画をご覧いただきたい。

2分で構いません、2分見れば十分わかります。

多分気付いたら5分くらい見てしまいますが…。

第一回 平成最後の夏期講習(社会科編) メインカメラ
【落合陽一・小泉進次郎 共同企画】 2018/7/31『第一回 平成最後の夏期講習(社会科編)』-人生100年時代の社会保障とPolitech ●各種資料は以下 ●当日の雰囲気をニコニコ動画で視聴者コメント付きで見る http...

 

これは、小泉進次郎さんと落合陽一さんが主催の、「平成最後の夏期講習」の動画です。

政治や社会の問題を、技術やイノベーションで解決する、というのがテーマです。

 

その中で、株式会社ヤフーのCSOが日本のお金について解説してくださっています。

結論からいうと、日本は「過去とシニア」にしかお金を使っていない

衝撃的ですね。

 

25:30と28:30辺りの発言にインパクトがあったので紹介しますね。

「日本が先進国及び主要国では唯一に近い「罰金制」で、日本は唯一に近い形で博士号の数が減っている」

「(日本を家庭に例えると)若い人たちは「ヒエかアワでも食ってろ」みたいな状態になってる」

 

それにしても、何回観ても勉強になります…是非ご覧ください。

アホみたいに役立つ共有フォルダがこちら。

各プレゼンの資料を入手することができます。

>>Googleドキュメント共有フォルダ

 

留学生には高額の給付型奨学金

国費留学生、という制度があります。

 

優秀な留学生を日本に呼び込むための制度ですが、学部で月額11万円の奨学金が給付されています。

給付なので、返済は不要です。

そして授業料は大学が負担往復旅費も支給されます。

 

私費留学生に対しても、月額約5万円の給付型奨学金が存在します。

 

ちなみに最近実装された日本の給付型奨学金は、月額最大4万円ですし、受給者は約12000人

国公立大の下宿だと3万円です。

生活保護世帯か、非課税所得の世帯が対象になっています。

 

留学生を呼び込むこと自体は、私は大切なことだと思います。

ですが、日本の学生はもはや見捨てられたのかとまで思う現状です。

博士号の人数も減っていますし、日和見していると今後どんどん悪化していくでしょう。

 

おわりに

様々な悲観的な話をしました。

奨学金というお金に限らず、日本には様々な課題があって、奨学生の見ている日本像は本当に暗いです。

こんな状況を打破できるよう、尽力したいと思います。

皆さん、お力を貸していただければ幸いです。