どうも、奨学金1500万プレイヤー阪大生のPEN(@PENwitmi)です。
Alpaca FinanceのFarmでレバレッジ運用をしていると、Debt Ratioに注意する必要があります。
Debt Ratio(借り入れ割合)がKill Thresholdを超えてしまうと、強制的に精算されてしまいます。
改めて、Kill Thresholdを超えてしまった際にどれくらい損するのか、改めて調べてみました。
公式のDocumentにて英語で説明されていたので、一部抜粋和訳して解説します。
Farmのレバレッジ運用
Debt Ratio
Alpaca FinanceのFarmでレバレッジをかけると、自分の資本と借り入れ資本の合計で資産運用することになります。
そのときの借り入れの割合のことを、Debt Ratioといいます。
例えば自分の出資額が100BUSD、借り入れが200BUSDなら、Debt Ratioは66%です。
運用していると、Position Valueがどんどん変動するため、ときにはDebt Ratioが大きくなってしまうことがあります。
Kill Thresholdと強制精算
・In the event that your debt ratio has gone above the threshold (Kill Threshold), your position will be liquidated.
・The value you receive back after liquidation will depend on the Kill Threshold.
Debt Ratioには上限(Kill Threshold)が設定されていて、上限を超えると強制的に精算されてしまいます。
つまり、Positionは強制的に解体され、借金部分が自動的に返済され、残りの部分が返金されます。
強制精算されたPositionについては、Graveyardというタブで表示されるようです。
Liquidation Bounty(精算報酬)
5%の精算手数料
Positionが強制精算された際には、借金部分の返済以外に、Liquidation Bountyとして5%の手数料が引かれます。
参考リンク:https://docs.alpacafinance.org/our-protocol-1/liquidation
公式DocumentにはLiquidator(精算執行人)への報酬と説明があるのですが、Liquidatorになる方法については謎です。
Alpha Financeなど別のサービスではこの報酬を受け取る方法もあるようなのですが…。
ひとまずは、5%が手数料として引かれるとだけ認識しておけばいいと思います。
Position Value全体の5%であることに注意
注意すべきなのは、借金を返済した残りの5%からではなく、Position全体の5%が手数料になる点です。
Kill Thresholdを超えている時点でかなりの借金割合になっているはずです。
そこからさらに5%、自分の取り分は減るということです。
Debt Ratioの管理にはかなり気を遣う必要がありますね…。
計算例
10BNBを2倍レバレッジで運用
ここからは、公式で紹介されている計算例を、かんたんに説明します。
10BNBを出資して、2倍レバレッジで運用したとします。
このとき、10BNBを借り入れることになるので、合計20BNBを運用します。
紆余曲折あり、この20BNBが12.5BNBになってしまいました。
借り入れの10BNBが減るわけではないので、この時点でDebt Ratioは80%。
Kill Thresholdが80%だったため、この12.5BNBは強制精算されてしまいました。
12.5BNBの行方
さて、12.5BNBのうち、10BNBは借りている資本なので、返済する必要があります。
残り2.5BNBが自分の手元に返ってくると思いたいところですが、Liquidation Bountyが引かれます。
Liquidation Bountyは5%ですが、この5%は元本の12.5BNBから計算されます。
12.5BNBの5%は0.625BNBです。
返ってくるはずの2.5BNBから0.625BNBが差し引かれ、自分の手元に残るのは1.875BNBです。
5%どころか、25%減っている??
実は、2.5BNBのうちの0.625BNBは、25%を占めています。
元本全体の5%が手数料になる、というところが罠ですね。
たった5%と思って油断していると、資産が大きく削られてしまいます。
Kill Thresholdが92%に設定されていたりすると、残りの7%から5%が引かれて…地獄です。
こうなる前に見切りをつけて自分でClose Positionするか、Add Collateralで担保額を増やさないといけません。