どうも、奨学金1500万プレイヤー阪大生のPEN(@PENwitmi)です。
就活での大きな壁と言えば、エントリーシート、そしてグループディスカッションを含めたグループワークではないでしょうか。
多くの就活生が、実際に出会ったらどうしようかと不安に感じていることだと思います。
私も実際に、とある外資系の製薬会社のインターンシップで、グループワークを求められました。
そんな経験も記憶から消えようとしているときに出会った1冊の本を読んだとき、
「あのとき求められていたのは、コレだったのか!!」
と感動するとともに後悔しました。
「もっと早く読んでおけば…」
今回は、グループディスカッションなどのグループワークに必要なスキルを身に付けられる本、『いつかリーダーになる君たちへ』を紹介いたします。
リーダーシップの本かと思いきや、ほとんどがチームビルディングに関する内容です。
この本を読んで学べば、あらゆるディスカッションを有意義なものに変えることができます。
ぜひ、就活で無双してください。
『いつかリーダーになる君たちへ』
本の内容
この本は、「ソーシャルビジネスのためのチームビルディング」というゼミの内容をベースにしたもので、そのエッセンスが学べるようになっています。
僕は学校のほかにも、企業の経営幹部や、官公庁などに向けて講演やグループワークを行うことも多いのですが、そうした学生以外の人たちにも読んで参考になるよう心がけました。
安部敏樹『いつかリーダーになる君たちへ』
タイトルを聴くと、ちょっといわゆる「意識高い系」の本のような印象を持つかもしれません。
この本は、ソーシャルビジネスの作り方とチームビルディングの方法について学ぶ、東京大学のゼミの内容を書籍化したものです。
なので、基本的にゼミの講演・討論を文字に起こしたような構成になっており、スラスラ読みやすいのが特徴です。
決して教科書じみた小難しい本でも、偉そうに持論を展開する本でもありません。
また、就活マナー本だとかテクニック本のような、役に立たなさそうな代物でもありません。
さて、ここでちょっと質問です。えー、この2年ぐらいのうちに、渋谷にたむろしている女子高生と、10分以上、話をしたことがある人、手をあげてください。
(2、3人の手があがる)
お、いますね。素晴らしい。安部敏樹『いつかリーダーになる君たちへ』
本で身につく就活スキルはチームビルディング
『いつかリーダーになる君たちへ』を読めば、就活で武器になる「チームビルディング」の基礎知識が身に付きます。
具体的には、
良いディスカッションのグランドルール
具体的なアイデア法
議論の進行役の果たすべき役割
などが含まれます。
本来これらを一つ一つ学ぶには大量の本を読まないといけませんが、『いつかリーダーになる君たちへ』にはその基礎がまとめられており、非常に有意義な本に仕上がっています。
いま、「何のために大学に通うのか」というテーマでディスカッションしてもらいました。みなさんはいま大学生なので、まさに当事者ですよね。
当事者が議論するときに陥りがちなのが、自分が思っていることを話しているだけなのに、「一般的にこうでしょう」という結論を出してしまうという罠です。
安部敏樹『いつかリーダーになる君たちへ』
グループディスカッションのコツは、PART1にある
就活のグループディスカッションのコツを習得するためには、253ページあるこの本のうち、前半の133ページまでが必要です。
後半はソーシャルビジネスの実例なので、人によってはあまり興味がないかもしれません。
そもそもそんなに分厚い本でもないので、そのうち半分だとあっという間に読めてしまうかもしれません。
長くても、2時間あれば読破することができると思います。
この2時間が長いか短いかは、人によって感じ方が変わるでしょう。
私は、2時間読むだけで周りより一歩リードできるのであれば、低コスト高リターンだと考えます。
(だからこそ紹介したいわけです)
PART1の目次
ちょっとイメージしにくいかもしれないので、本の目次を紹介しておきますね。
2章 プレゼンテーション ―伝える力を磨く
3章 ディスカッション ―よい議論にはルールがある
4章 ブレインストーミング ―批判厳禁、質より量
5章 ファシリテーション ―思いやりで意見を引き出す
わかりやすい具体例や、実際のディスカッションを取り上げながら、どのような改善を図るべきなのかがわかりやすく紐解かれていき、夢中になってスラスラ読めてしまいます。
さて、まずは「伝える」ということについて考えてみたいのですが、みなさん、思い出してください。学校の先生の話って、つまらなかったよね。あれは、なんでだと思いますか?
もちろん、面白い話をしてくれる先生もいたけれども、「つまらないなぁ」って思うことも多かったでしょう。原因はなんだと思いますか?
安部敏樹『いつかリーダーになる君たちへ』
なぜチームビルディングが必要なのか
何度も言いましたが、『いつかリーダーになる君たちへ』は、チームビルディングに関する書籍です。
なぜ就活に、チームビルディングが必要なのかと疑問に思う人もいるでしょう。
その理由は、一言でいうと、「会社に入ってから求められるスキルだから」です。
グループワークやグループディスカッションでは、アイデア力や課題設定力、ファシリテーション、リーダーシップなどを総合的に見られています。
なぜこれらのスキルを見ているのか。
それは当然、それらの能力を会社が就活生に期待しているからです。
色んな業務をこなしながら、様々な部署で活躍するためには、こういったチームビルディングのスキルは必須です。
特に日本の場合、年功序列で昇進していく文化があるため、いずれは必ず部下ができ、チームを率いることになります。
チームビルディングの素養があれば、どのような部署でも活躍できる人材だろう、と判断できるわけです。
このようにチームビルディングやグループディスカッションの知識は、非常に重要なわけです。
チームビルディングはブルーオーシャン
こんなにも重要なスキルであるにも関わらず、実はあまり就活生はチームビルディングやディスカッションについて、体系的に学ぶことはありません。
中学・高校でやっていたディスカッションの延長戦上くらいの軽いノリで、グループワークもこなします。
つまり、言葉を選ばなければ、周りの就活生はほぼ全員素人の雑魚キャラです。
しっかりと体系的にチームビルディングやディスカッションについて学んで望めば、雑魚を蹴散らすように無双できることもあるでしょう。
いわゆる、敵の少ないブルーオーシャンです。
逆に、みなが気にしてずっと記事を読んだりしている就活マナーやESテクニックなんかは、コモディティ化してしまって差別化になりません。
どうでもいい知識ではなく使えるスキルを携えて、就活に臨みたいところです。
『いつかリーダーになる君たちへ』を読むメリット
先ほども言った通り、就活マナーなんかは実社会で役に立たないうえ、全員が同じようなことをするので、価値の薄いコモディティ化しています。
そんな薄い知識だけ勉強してきた人には、実用スキルで十分打ち勝つことができます。
例えば、礼儀正しいけど何もできない人と、ちょっと無愛想だけどプログラミングがバリバリできる人なら、後者の方が企業に求められるのと同じです。
特にディスカッションスキルに関しては、みな雰囲気で適当にやっているだけなので、その中でスキルを発揮できる人材は高評価でしょう。
こうしたスキルは就活ではもちろん、就職後のあらゆる場面で役に立ちます。
知識はAIに取って代わられ、今はスキルの時代です。
ディスカッションやチームビルディングは、立派なスキルです。
『いつかリーダーになる君たちへ』の欠点
割とここまでべた褒めしてきましたが、この本にも欠点があります。
それは、基本的なことを網羅したがゆえに、一つ一つの項目についてあまり掘り下げられていないことです。
『いつかリーダーになる君たちへ』は、何を深く学ぶべきなのか、浅く広く全体像を知る本という位置づけです。
たった133ページでは、さすがに深く理解するのは難しいです。
読んで「これについて深く知りたい」と思ったら、さらに他の本が欲しいところです。
逆に言うと、他の本で補足さえすれば、無敵の本に早変わりです。
例えば、「プレゼンテーション」について知りたいと思ったら、「伝える」について深く掘り下げた本を読む。
基本スキルを網羅したうえで「プレゼンテーション」スキルに強くなれるわけです。
私は『ビジネスは30秒で話せ!』という本が、補足に適した本かなと感じます。(Kindle unlimitedなら無料で読めます)
こちらは「伝える」について特化した本で、エレベーターピッチを鍛えるのに非常に良い内容になっています。
(エレベーターピッチ:たまたまエレベーターに乗り合わせた社長などに、降りるまでの間にプレゼンをして自分を売り込むこと)
説得力あるコミュニケーションができる人とは、自分が誰に向かって話すのかをまず考え、自分の話すことがいかに聞き手のメリットになるかを明確に提示して、自分の主張を相手に納得させる人のことを指す。
ケビンキャロル『ビジネスは30秒で話せ!』
営業部長が「最近、経費を使い過ぎだ」と会議で社員に話した。しかし、「今後、毎月の経費を20%削減するように」と具体的に言わない限り、何も変わらないだろう。
ケビンキャロル『ビジネスは30秒で話せ!』
もう就活のグループディスカッションは怖くない
『いつかリーダーになる君たちへ』は、チームビルディングとディスカッションについて基本を学ぶのに最適な本です。
値段も1500円程度で、2時間でエッセンスを掴むことができます。
四季報や、就活テクニック本を買うよりも、よっぽど実用的なスキルを身に付けられます。
ぜひ一度、手に取ってみてください。